第7代会頭対談

第7代会頭対談の様子をご紹介します

対談:第7代会頭 辰馬 章夫 氏 × 西宮商工会議所 青年部 平山 昭吾

平山まず、⻄宮商⼯会議所の所属団体である⻘年部の⼀会員として、会頭がどんな⽅だろうということは、⾮常に興味があります。ご⾃⾝の会頭になられるまでの経緯などをお話し頂けたらと思います。

辰馬私は、昭和16年1⽉21⽇、戦前⽣まれの81歳です。西宮の蔵元 辰馬本家の14代の長男で、現在、当主を継いでいます。
酒造の創業は江⼾時代の寛文2年(1662年)で、今年でちょうど360周年の年輪を刻んでいます。大学卒業後に家業を継ぐのは宿命と心に決めていましたが、辰馬家と縁の深かった当時の朝日麦酒の山本為三郎社長から「しばらくうちで預かって鍛えてやる」と声をかけられ、修業勤務することになりました。
最初の勤務先は北浜の⼤阪⽀店で、そこで経理課と業務課で3年半。その後は、今は無くなった⻄宮⼯場で2年間勤めました。実務の厳しさを実体験した反面、修業社員でありながら給料をもらって気楽に遊んでいたような。楽しい思い出も懐かしくよみがえります。
本業に入ったのは昭和43年。第一印象は「古っ!」。先人が築いてきた歴史と伝統の重みを担っての24時間365日勤務の重荷がぐっと肩にかかってきました。地場産業のオーナーとして西宮市をはじめ地域諸団体の役職の委嘱も多く、商工会議所の大役もひとつの巡り合わせでお引き受けすることになりました。

平山テレビCMを始められたのもその辺りからでしょうか?

辰馬テレビCMは、本格的には昭和40年代から始めました。⾼度経済成⻑の時期でマーケティングに⼒を⼊れました。酒造会社のCMと⾔えば、⽩鶴さん、⼤関さんなどが印象に残っています。
「酒は~大関、心意気~」のコマーシャルソングとともに、大関のCMは印象的でした。

平山⽩⿅さんのCMは、⽩い⿅が森の中に出て来て、印象的でしたね。お酒というのは神聖なものなんだなと⼦供ながらにイメージが湧きやすくて良いCMでした。

辰馬ありがとうございます。アニメでは、⻩桜の「かっぱ」のCMが目立っていました。高度成長期は広告宣伝と拡販策で激しいシェア競争が展開されました。清酒市場が成熟期に入った昭和56年、40歳で社長に就任しました。それから、灘五郷の理事⻑や、⽇本酒造組合の中央会の会⻑など業界の役職に微力を注ぎ、65歳で次世代に社長職をバトンタッチしました。
今は「誰も相談に来るな」という相談役です(笑)。

平山あははは(笑)。

辰馬商工会議所は昭和51年から常議員、平成13年から監事、会頭は平成15年から前任者の残存期間も含め19年間務め、この度の任期をもって退任いたします。

平山⻑らくの間、お疲れ様でございます。
私が⻘年部に⼊らせて頂き17年になるのですが、⼊会当時から⻄宮商⼯会議所の会頭といえば、⾠⾺会頭というイメージで過ごしてきました。

辰馬私が会頭に就任した年は山田市長が「環境学習都市宣言」をした年ですね。それから、河野市長、今村市長とリレーされ、今は石井市長の二期目ですね。
⻘年部の会⻑は1年交代ですよね?

平山はい、昔は2年交代にしていたようですが、2年間を継続して同じ⽅向に進むよりも、固定観念に縛られず、毎年⾊を変えながらやっていけば良いのではないかということと、会⻑職を経験したいという⽅も多くいらっしゃったようで、16、17年程前に1年交代にしようとなって、今現在に⾄ります。

辰馬平⼭さんの年度は「平⼭流」という感じで、その年度ごとに会⻑さんのカラーで運営されるのですね。そうなると、継続事業ができないのではないですか?

平山継続事業としては、親会(⻄宮商⼯会議所)の事業である「酒ぐらルネサンス」にブース出店という形でご協⼒をさせて頂いておりまして、そのブース出店を通じて我々の研修の⼀環とさせて頂いています。
後は、勉強会(講師例会)ですね。会の趣旨に『研鑽に努め』とありまして、それぞれが経営者としての資質を磨けるよう、年に1度は必ず⾏うようにしております。

辰馬JC(⻘年会議所)と同じような感じですか?

平山JCさんより緩い感じになるのかもしれませんが、企業⼈だけでなく、⼩売店とか⼩さなお店の商店主も中⼩企業の⽅も⼀緒に集まって、それぞれ持って帰れるものがあるよう勉強会を⾏っています。
私の解釈ですけれども、(JCさんと違って)社会貢献等ではなく、各々の暮らしを豊かにするにはどうしたらいいかという視点で、商⼯会議所⻘年部ではなるべく商売をメインに勉強会をしています。

辰馬⾃らの仕事に通じるようにということですね。

平山はい、それぞれの仕事も潤うようにということです。
昨今の状勢として店舗販売や店舗での商売が少し難しくなってきています。昭和40年代でしたらテレビCMを通じて宣伝していたものが、何か欲しい物があればパソコンや携帯で検索して調べる⽅が多いので、今年度はそういうお客様の⼼に響くアプローチとはどういうものかということを考えておりまして、レッドブルのマーケティングを担当されていた⽅をお招きして9⽉6⽇(対談は8⽉29⽇に⾏っています)に研修事業を開催するのですが、会社そのものや取り扱っている商品のブランディングについて戦略的にどうすれば良いかということを学ぶ予定にしています。

辰馬先ほどの⾃⼰紹介で言い忘れましたが、私の趣味について触れておきます。
小学生の頃、ピアノを習っていたんですが、あまり身が入らず2年程でやめてしまいました。続けていれば今頃は、酒屋ではなくウィーンかどこかで活躍していたかもしれません(笑)。⼩学生時代の⾳楽の授業が楽しく、クラシック⾳楽を聴いたり唱歌を歌ったり、音楽が好きになりました。譜面も読めるようになり、中学・高校・大学ではずっと男声コーラスを楽しんでいました。楽器演奏はできませんが、音楽全般、歌うのも聴くのも好きです。今は、それに加えて⼩唄!「梅は~咲いたか〜♪」あれにはまっています(笑)。カラオケもようやりましたが、新しい歌について行けなくなって邦楽に宗旨替えです。

平山昔、私の実家ではカラオケ教室をしていたんですよ。ずっと教室の横で聞いていた者としては、やはり新しい歌を追っかけられるよりも、⾃分の歌える歌を極められた⽅の歌が聴きやすかったですね。

辰馬平⼭さんは、良い声をしていますね。

平山ありがとうございます。コーラスでテノールをしていました。

辰馬やっぱりね。⻄宮は⽂教住宅都市ですが、兵庫県⽴芸術⽂化センターという素晴らしい音楽専用ホールが西宮北口にでき、文化的にぎわいスポットになっています。井⼾前知事に感謝です。⻘年部の皆さんもぜひ音楽、芸術、⽂化、など⽂化振興に⼒を⼊れていただき「音楽に出会うまち・西宮」を進化させてください。

平山せっかく⾳楽にも⼒を⼊れている市ですから、何か市の吹奏楽団のコンサートの共催とかゆくゆくできればいいのですけども、、、。
⼦供のころ、アミティホールを⾒てこんな良いホールがあるのだと思っていたら、芸⽂センターもできましたし、私は地元が⼭⼝町なのですが、⼭⼝会館とホールができて、そこも⾳響が良いところなので、こういう施設が市内に出来てくるのは素晴らしいなと思います。
その様な施設で会頭の美声をお聞かせ頂けるイベントを是⾮!

辰馬⼀⼈で歌えないからコーラス部なんですよ(笑)。わからないところは⼝をパクパクさせているだけです。酒つくり唄なら、歌いますよ!

平山「商⼯会議所合唱団」などを作られるというのはどうでしょうか?

辰馬先ず、青年部合唱団を作ってください。女性会との混声でもいいですよ。

平山⻘年部で⾳楽にちなんだイベントをやってくれということがあれば、アドバイスなりご指⽰なり頂けましたらと思います。

辰馬今、商⼯会議所は、ひとづくり・ものづくり・まちづくりに加えて、ことづくり(楽しいことづくり、⼼温まる嬉しいことづくり、幸せづくり)に⼒を⼊れておりますので、そこで⻘年部と⼀緒に⻭⾞を回せたらいいなと思っています。

平山アバウトに「若⼿らしいこと」といった感じで投げて頂いても、会員が140⼈近くおりますので、若⼿の考える頭が140個あるということで、若⼿ならではのことをチャレンジさせて頂きたいと思います。

辰馬とにかく、「⻘年部の樹」を育ててください。
根と幹をしっかり育て、枝葉を茂らせてね。それが⼤事だと思います。

平山⼤前提として(⻘年部は)、商⼯会議所の議員候補⽣を育てる団体なんですが、⼩売店とかの店主が、今後50代、60代になっても安⼼して商売できるような繋がりを持てたらと思い、頑張っております。それぞれが⼀緒にぶつかりながら、⾊々と協議をして事業に取り組めるようなことを今後も続けていけたらと思っています。

辰馬活動のエネルギーを根の部分で養分として、幹はその時々の会⻑さんがテーマをもって動かれたら、後は、枝葉は勝⼿に茂っていくと思います。
そういうイメージでしっかりと根を張ってください。

平山ありがとうございます。

平山今年は30周年の記念事業として、「みやしる」という⻄宮の⼦供たちに⻄宮を知ってもらおう、⻄宮の商売を知ってもらおう、そして⻄宮に対して、⻄宮の商売に対して夢を描いてもらおうというイベントを、10⽉29⽇に廣⽥神社で開催させて頂く予定です。
このイベントは、「何かない?」という私の問いかけに、若⼿の⽅から出して頂いた案で、話しを聞くだけで我々執⾏部もワクワクしているイベントなのですが、何かこれについてご意⾒などございましたら教えて頂けますでしょうか。

辰馬白鹿グループの教育事業で、中高一貫校ならびに幼稚園、こども園を営んでいます。
グループテーマは「育てる」です。これからのAI・IOT時代を生きる子どもたちには「5感」が退化しないよう鍛えることや、情操教育がより大切になってくると思います。逆境を乗り越え人と協力して生きる力と、寛容・共生の精神を身に付けてほしい。みやしる事業を通じて西宮を深く知ることが、郷土愛を育み、子どもたちの感性で西宮の魅力を高めることに繋がっていくことを願っています。

平山当⽇はスタンプラリーを⼦供たちにしてもらうのですが、スタンプ⽤紙の裏⾯が「夢絵⾺」というものになっておりまして、こんな⻄宮になったら良いなあという⽂章であったり絵であったり、⻄宮の未来を「夢絵⾺」に描いて頂き、集まった作品の中から優秀賞などを我々が選んで、ホームページ等で掲載できればと考えています。

辰馬いいですね。市⺠まつり協議会主催で「西宮のここが好き」といったテーマで、⼦供の絵画コンクールをしたこともありましたね。私は審査員の一員として参加しましたが、なかなか素晴らしい作品が揃っていましたよ。

平山⼦供の想いが⽂字や絵で沢⼭集まると、明るい気持ちになれるのではないかと思っていますので、多くの⽅の⽬に触れる機会を作れるよう検討しているところです。

辰馬今の時代に「⾜りないもの」に対してハングリー精神をもって取り組んで頂きたいですね。

平山先程のスマホやパソコンが主流になってきているのとは真逆のことですが、⼦供と地域の⽅とが触れ合うことが出来る、暖かい場というのも作っていきたいと考えています。
こういうことを継続していくために、ご協⼒を頂ければと思います。

辰馬今の⼦供は、⽣まれた時からスマホがある時代だから、我々と全然感覚が違う育ち⽅をしていると思うので。それが⼈格形成にどのように影響するのか考えなければならないと思います。

平山⻘年部でも(⻘少年育成事業を)⼀回今年度やってみて、これを継続するかどうか、イベント(みやしる)が終わってから考えようか。という話をしております。

平山ここまで、いろいろお話しを頂きましたが、これからの⻘年部に描く未来像、例えばこういう活動を続けて欲しいですとか、親会とどのような関係を築き上げて欲しい、また継続して欲しい、あるいは地域との関わりについて⻘年部に対して望まれることなどがございましたらお聞かせください。

辰馬親会と⼦会という関係よりも対等の⽅が良いと思いますね。⼥性会ともね。だから縦社会よりもフラットな関係で⻘年部と共生できたら良いと思うので、あまり上から⽬線での関係にならないように気を付けています。

平山我々からすれば⾼いところにいらっしゃる存在ですから、我々は親会のような組織を⽬指さないといけないと思っています。

辰馬ラグビーで⾔えばフォワードのような⻘年部の若い⼒を発揮していただいて、⾊々ある会議所事業の⻭⾞を回せたら良いと思います。とにかく、⾏動・実践ですよね。理論や理屈をいくら⾔っても前に進みませんからね。
⻘年部に規約や綱領はあるのですか?

平山はい、⽇本商⼯会議所⻘年部が出しているYEG宣⾔・YEG綱領・YEG指針というものがございます。それらを意識して会⻑はそれぞれの年の⽅針を決定しています。

辰馬「⽯垣」という⽇本商⼯会議所が出している⽉刊誌があって、そこにYEGのページもありますよね。(毎年の⽅針を決定する際に)そういうのを参考にしても良いですよね。まあ、1年で交代していくわけだから、それぞれの年度に会⻑さんのテーマがあっていいと思いますね。そこはしっかり⾜跡を残すような、⽬に⾒える形で引き継いで、リレーして頂いたらと思います。「今」を積み上げて行ってほしいです。
兎に⾓、フォワードの役割で⾺⼒を出して引っ張ってもらって、会議所や⼥性会の事業とどこか接点を持ちながら進めて頂きたいと思います。
⻄宮商⼯会議所も連携事業として、尼崎、伊丹、宝塚の会議所と阪神間4商⼯会議所会員⼤交流会というのをやっています。⻘年部同⼠でも交流連携を活発につながりを拡大してください。

平山⻄宮は、芦屋、尼崎、伊丹、川⻄、三⽥、宝塚、そして猪名川町と⼀緒に、阪神7市1町商⼯会議所・商⼯会⻘年部連絡協議会というものを開催していまして、年に1度、それぞれ持ち回りで合同事業を実施しております。

辰馬⼥性会との連携はどうですか?

平山⼥性会には年に1度の納涼会にお呼び頂いておりますが、何か合同で開催できるものがあれば良いですよね。

辰馬これからはAI・IOT時代に⼊っていくので、我々世代ではついていけない分野なんだけれども、電⼦の世界というのは無機質なものですから、何か⻘年部で「情」というか「魂」を⼊れてもらいたいですね。

平山『⼈の温もりが伝わるようなもの』をですね。

辰馬そうそう、それをブレンドしてもらってね。

辰馬まずは⾃分のところの商売を繁盛させるのが重要なんですが、昔でいうところの近江商⼈の「三⽅よし」(「売り⼿よし」「買い⼿よし」「世間よし」)のような、⼈がどうであっても⾃分さえ儲かれば良いというやり⽅ではなく、この頃であればSDGs(持続可能な開発⽬標)やESG(「Environment(環境)」「Social(社会)」「Governance(統治)」)に照らした⾏動とかも⼤事にしないといけませんね。すべてのステークホルダーとウィンウィンの関係、「三方よし」から「八方よし」、「十方よし」ですね。
このところ横⽂字が多くて困りますね、もっと日本語を使ってほしい。昔はNHKしかなかったのに(笑)。

平山最近は専⾨⽤語など横⽂字表記が多くて先に頭⽂字から英単語を拾って、意味を調べないと話についていけないですからね。私は結構苦⼿です(笑)。

辰馬そういう最先端分野はやはり⻘年部の世界だと思うので、そこをこなしていってもらって、そして商⼯会議所を引っ張っていって欲しいですね。
まずは、兎に⾓儲けてください(笑)。そして、社会貢献もしながらね。

平山まさに「三⽅良し」の考えですね。

辰馬今、女性会はSDGsに取り組んでいますよ。
SDGs関連は何かやっていますか?

平山現時点では⽬標設定もしておりませんので、今後考えていかなければならないとは思っています。

辰馬ちょっと⼯夫すれば、何か関連できると思いますよ。

平山まあ特にそれ(SDGs)を意識するということがなかったので、これからは意識して取り組んでいけるように、社会⼈の⼀員としてやっていきたいと思います。

辰馬国際的な⾯はどうですか?

平山うちの団体(⻄宮商⼯会議所⻘年部)⾃体が、⽇本商⼯会議所⻘年部という組織に帰属していませんので、対外的なつながりは阪神7市1町商⼯会・商⼯会議所⻘年部連絡協議会ぐらいまでの関わりですので、国際的な団体に所属しているという意識は全くない状態です。
貿易を⽣業にされている⽅も少ないので、余計に希薄になっているのかと思います。

辰馬世界に⽬を向けると、1970年大阪万博テーマ「人類の進歩と調和」がむなしく感じる惨状ですよね。これから人道支援的なことが増えていくので、何かそれにつながる⼀隅を照らすようなことができたらいいですね。

平山イベントを通じてとか、、、

辰馬そう、チャリティーイベントとかね・・・。
それから、⻘年部の根本的な活動は、異業種交流的な学び会いの場ですよね。

平山はい、会員の⼊れ替えが多くなった時、例えばここ何年かで卒業⽣が多く、逆に新会員が沢⼭⼊ってきたなという時は、テーブルを囲んで名刺交換ですとか、うちの会社はこういう仕事をしていますとか、こういうお客さんを求めていますといった広報誌のようなプレゼン資料をそれぞれの会社で⼀枚ずつ作って頂き、⼀⼈10分ずつぐらいでお話をする異業種交流会もたまに開催しております。
今、⼀番ありがたいなと思うのは、「酒ぐらルネサンス」で出店させて頂いた時に、みんなで⼀緒に汗を流し、みんなで⼀緒にお酒を飲んで、⼀⽇頑張ったねというのが、仲間づくりで⼀番距離が近づく瞬間で、仕事の話とかもその時にできたりします。
また他に商⼯会議所の⽅でこういうのもあるよということがあれば、⻘年部もぜひ⼀緒に参加させて頂きまして、動員などご協⼒もさせて頂きますので。

辰馬常議員会にいつもオブザーバーとして⼥性会と⼀緒に参加して頂きながら、なかなか発⾔の機会がないので、何かお話しいただけることがあれば、あの場でご意⾒・ご提案・ご報告などしていただければと思っております。

平山ありがとうございます。

辰馬とにかく⻄宮を良くしましょうよ。究極的には!!

平山⻄宮を明るい町にしたいですね。
⽯井市⻑と対談をさせて頂いた際に、「企業市⺠を育てる市でありたい」というお⾔葉を頂いておりまして、商売をされている⽅が商売をし易い、また⻄宮市を⽀えれるような企業を育てたいという想いをお聞かせ頂きました。我々も同じ地域で商売をする仲間ですから、みんなが明るい顔で⼀緒に年を重ねていけたらと思っています。

辰馬⻄宮の収⼊のほとんどは個⼈市⺠税で、法⼈市民税は⽐較的少ないのが現状です。だから市⻑に「商⼯会議所は法人市民税を上げることに貢献したい」と、いつも言っているんです。⻘年部の活動は、その大きな力になると期待しています。
それと、⻄宮市には⼤学が9つもあるでしょう。だから産官学連携で、学⽣との交流、あるいは先⽣⽅との交流を通じて、知的資源を生かし、何か事業ができないかを模索しています。今、商⼯会議所は⼤⼿前⼤学と武庫川⼥⼦⼤学との包括連携協定をやっているのですが、その⼀環に⻘年部も⼊って頂けたらと思います。
文教都市⻄宮の学⽣さんと繋がりがあって、⻘年部の企業に就職するとか、起業⽀援とかできれば良いですね。

平山起業セミナーとかあれば、是⾮、⻘年部の会員を使って頂いたらと思います。

辰馬学校同⼠も交流事業がありますね。⻄宮市⼤学交流協議会というのがあって、それに会議所も⻄宮市も関係しています。

平山我々⻘年部の綱領にも、『次代への先導者としての責任を⾃覚し、地域の経済発展の⽀えとなり、、、』とありますので、是⾮ご協⼒させて頂ければと思います。

辰馬先ほども話に出ましたが、⻄宮といえば芸術・⽂化・⾳楽ですね。先⽇、⻄宮商⼯会議所が主催で「くすの⽊コンサート」を毎年開催しています。⻄宮市⽴の中学の卒業⽣で、⾳楽活動を⻑年続けておられる⽅の⾥帰り演奏会です。ちょうど30回記念公演を芸⽂センターで開催したんですよ。本当に素晴らしかったので、もっともっと続けて行こうと思っています。コロナの中でも、そういう⼼潤うイベントがあれば、前向きに⽣きる⼒になると思うので、⻘年部でも若手音楽家を育てる事業とか、音楽芸術関連の事業を考えてください。

平山吹奏楽ですとか、コロナで⼦供たちの発表会やコンクールが⼆年程出来なくて可哀そうだったと思うので、その世代を集めて何か発表できる場を⼀つ増やしてあげれたらと常々考えてはいます。

辰馬西宮にはえびす人形を操って全国に戎信仰を広げた「えびすかき」と呼ばれる傀儡師たちが居ました。彼らの人形芝居は、江戸期には淡路人形浄瑠璃や文学に発展しました。この貴重な芸能を西宮の誇りとして、次世代に継承して行かなければなりません。部活動に、獅子舞や和太鼓、三味線などを取り入れている学校もあります。日本の伝統には人を優しくする力があります。美意識が磨かれます。大切にしたいですね。

平山いわゆる無形⽂化財ですね。

辰馬それから「⻄宮能楽堂」というのが出来ているでしょう、武庫川⼥⼦⼤学の近くにね。⽴派な能楽堂ができているので、そういう伝統芸能の分野にも⼦供たちをどんどん引っ張り込んで、魅⼒を伝えていってほしいですね。

平山⼦供が(伝統芸能に)触れる機会が減ってきているので、⽬にしたり、触れることができる機会を我々が増やしていかないと、やっぱり知らないものは知らないままになってしまいますから。
これからも、⻄宮を良くするために、我々も精進したいと思います。
今⽇は、貴重なお時間を頂きまして、ありがとうございました。

辰馬こちらこそ、ありがとうございました。
青年部は多種・多様な業種・事業所の方々が入会しており、活発に活動をされているからこそ、現在、会員数が140名を越えるまでになっていると思います。
今、日本の経済はコロナ禍の影響、また、ロシアのウクライナ侵攻などにより、多くの課題を抱えており、また、新しいことにも挑戦をし、乗り越えていかなければならない時代でもあります。山積する課題を乗り越え、日本経済の原動力となるのは、地域のことを誰よりも考え、柔軟な発想とバイタリティ溢れる行動力を持った青年部の皆様であると確信しております。
30周年を契機として、これまで以上に西宮愛を持ち、仲間を信じ、若い力と英知を結集され、青年部の皆様が持ち前の強力な人脈を活かし、会員相互の連携を一層強めるとともに、従来にも増して活発な事業活動を展開され、西宮市の未来に向けてリーダーシップを発揮されることを期待しております。