コラム

NISHINOMIYANOIPPIN

No.09

純国産の天然い草畳表を使用し、心を込めて
赤ちゃんが舐めても安全なこだわりの畳

工芸品

国産天然素材「こだわりの畳」

事業所

いわもと畳店

西宮市山口町中野3丁目8番
イメージ:国産天然素材「こだわりの畳」

日本古来の床材として知られる「畳」。断熱性や防音性に優れているだけではなく、湿度も調整してくれるという、日本人の知恵が詰まった、この畳が、実は今、存続の危機に瀕しています。今回お話を伺った、いわもと畳店の代表である岩本さんは、そんな現状を憂い、講演やセミナー、ブログなどを通じて情報を発信し、警鐘を鳴らすとともに、厳選した国産天然素材を使った「こだわりの畳」を届けることで、畳本来の魅力について発信し続ける“本物”の畳職人です。

畳を取り巻く現状とい草農家の窮状

西宮市山口町の自然豊かな場所に、いわもと畳店はあります。「私自身、山口町の船坂で育ったおかげで自然が大好きで。だから、独立後もこの場所を選びました。子供の頃から自然に触れてきた経験が、今、い草や畳表の目利きに活かされています。」と岩本さんは笑います。しかし、畳を取り巻く現状について伺うと、とたんにその表情は厳しいものに。「平成元年には5,460軒あった熊本県のい草農家は、現在296軒にまで減りました。今年も20軒ほどが廃業されると聞いています。」とのこと。その裏側にあるのは、生活様式が変わり、畳を使う和室が減ってしまったという、単純な理由だけでは無いと言います。

熊本県八代で培った確かな目利きの技

「私が熊本県八代産の天然い草にこだわっているのは、そんな苦しい状況にある現地のい草農家さんの少しでも力になりたいという想いがひとつ。そして、何よりも、消費者の安全のためです。」と岩本さん。い草農家さんや産地問屋の皆さんとの絆を深めるために、岩本さん自らが現地に何度も足を運び、積極的に交流を図っているとのこと。「信頼を得るまでかなりの時間を要しました。けれども、その時間を通じて、い草や畳表に関する深い知識を身に着けることができました。今では逆に品質に関して指摘できるほどになりました。」と胸を張ります。

国産にこだわり続ける理由は安全のため

岩本さんが「何より消費者の安全のため」と語るのには理由があります。実は現在、国内で流通しているい草・畳表の約80%以上が中国産で、安価な分、防カビ剤などの薬剤や着色料で染色されているものもあり、畳耐久性も大きく劣るそうで、それが畳全体のイメージ悪化につながっていると言います。
「本来、い草には天然のアロマテラピーの効果や、空気の浄化機能、抗菌効果などがあります。畳を見ると寝転がりたくなるのは、日本人の本能なのです。しかし、何も知らないで中国産を使っていると、逆に体調を崩してしまう。だから、私は国産、しかも信頼できるい草農家さんから仕入れたものしか使いません。」と断言されます。

日本の畳文化を守るため、声を上げ続ける

これからのヴィジョンを伺ったところ、「かつて、い草の名産地として知られた岡山県や広島県は壊滅。唯一残った熊本県の八代も、このままでは同じ道を辿るしかありません。そうなると、私も含め、この産業に携わるすべての人が不幸になってしまうだけではなく、茶道、華道、書道、お城、神社仏閣など日本文化の根幹が崩壊してしまいます。この悪の連鎖を食い止めるためにも、今、声を上げなくてはいけません。」
その言葉のとおり、「国産藺草農家を守る会」の副会長として積極的な啓蒙活動に取り組むほか、昨年には「日本の未来は畳が拓く」を監修・出版し、自身が主要登場人物となった電子マンガも発売されるそうです。
「もちろん、お客様に安心して長く使い続けてもらえる畳を届けることが第一です。仕入れから、御見積、採寸、制作、納品、アフターフォローまで全て私が責任をもって担当します。畳のことなら、何でもお聞きください。丁寧にご説明します。」とのことでした。

国産天然素材「こだわりの畳」

畳替えの料金
■表替え 
1畳 9,000円~88,000円(税込)
■新調 
建材床 1畳 11,000円~13,000円(税込)採寸費込
兵庫県産天然乾燥本藁床 1畳 18,000円~25,000円(税込)採寸費込
■裏返し
1畳 6,050円~(税込)

商品に関するお問い合わせ先
いわもと畳店
西宮市山口町中野3丁目8番
TEL: 0120(008)390
URL: https://www.iwamoto-tatami.com/