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アサヒビール株式会社

麦粕の飼料化や、排水による発電システムなどでCO2の大幅削減を アサヒビール株式会社

生産量の増加にもかかわらず、1990年比のCO2排出量削減に成功


アサヒビール株式会社1987年の「スーパードライ」の発売以来、日本のビール業界をけん引し続けるアサヒビール。
ここ数年のアサヒビール全ビール工場での製造量は横ばいに近いとはいえ、京都議定書においてCO2排出削減目標の基準年とされる1990年と比べると、実に162万1,000klから232万9,000klと膨大な伸び率を誇る。

これだけ生産量自体が増加しているのだから、CO2排出量を90年比で抑えるのは非常に困難と思われるところ。
しかしなんと、26万トンから23万トンと10パーセント以上の削減を成功させているのだ。「製造高当たりの”CO2排出原単位”では、実に38%もの削減をしています」と胸を張るのは、西宮工場エンジニアリング部の山口俊秀氏。

「CO2排出量が90年比で減らせないのは仕方ない、という見方も当初はあったのですが、設備面の改良、業務改善を徹底して京都議定書の目標(90年比-6%)を無事達成できました」と山口氏は語る。

「麦粕」のリサイクルと、排水を有効利用した発熱・発電システム


アサヒビール株式会社とりわけビール会社ならではの取組みと言えるのが、麦粕の再利用だ。麦粕は放置すれば、年間に3万5,300トンという大量の産業廃棄物となってしまい、工場発生廃棄物の約4分の3を占める。
「当社では麦粕を脱水して発酵させ、牛用の高品質な飼料に変えているんです」と山口氏は言う。

さらに、ビール製造時の工程排水も製造するビールの約6倍と膨大なもの。
「この排水を消費エネルギーの少ない嫌気設備で処理し、この工程で発生するメタンガスを天然ガスと混合して燃焼させ、発電をしているんです。これをコ・ジェネレーション設備と言います。その発電量は西宮工場だけでおよそ年間1,212万kW。この電力と燃焼による熱は全て工場内で消費しており、工場全体で使用する電力の10%、蒸気の1%、そして湯の20%を節約。CO2削減量でいえば、年間1,680トンに相当します(山口氏)」。

 この設備の節約効果は非常に高く、企業のコストダウンにも大きく寄与しているという。
「西宮工場では数億円かけて設備投資をし、2002年から稼働しましたが、十分投資回収できているほどの性能です」とこのシステムを山口氏も評価する。
麦粕のリサイクルシステムとコ・ジェネレーション設備は社団法人日本有機資源協会の平成18年度バイオマス利活用優良表彰を受けたほか、兵庫県による「ひょうごバイオマスecoモデル(平成18年度)」にも登録された実績を誇る。

消費者参加型のエコ活動「うまい!を明日へ!」プロジェクト


そのほかにも、スーパードライ対象商品1本につき1円が、各販売地域の自然環境・文化財等の保護に活用される「うまい!を明日へ!」プロジェクトも2009年の春・秋にそれぞれ実施。2009年の年間寄付金総額は6億8,074万4,728円にも上り、消費者の反応も上々だ。

「たとえば兵庫なら里山の保全活動に活用しています。
消費者の方々にも一緒に環境について考えていただける機会になればと思います。また、技術的に実用レベルが高まれば、今後は太陽光発電などにも積極的に取り組んでいきたいと思います」と山口氏は今後の抱負を語った。

会社概要
アサヒビール株式会社
代表取締役社長:荻田 伍氏
資本金:1,825億3,100万円 従業員数:3,713人
本社:東京都墨田区吾妻橋1-23-1
西宮工場:西宮市津門大塚町11-52
TEL:0798-33-3020(西宮工場)  http://www.asahibeer.co.jp/