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第一建設機工株式会社

洋上風力発電という環境ビジネスに向けた挑戦 第一建設機工株式会社

環境経営の推進で工事施主から高い評価


第一建設機工株式会社

 公共事業の減少や過当競争を背景に経営環境が厳しさを増す土木・建設業界。特に阪神間では阪神淡路大震災以降、景況は思わしくない状況が続く。安定した経営基盤を築くには各社ごとに特徴を活かした事業展開が欠かせない。
 創業90年を超える第一建設機工(本社:今津今津港町)は、海上工事および陸上工事を手がける土木工事会社である。その社風は、礒野雅文社長が「人と同じことをしない」「常に先頭を切って、新しい技術に取り組んでいく」と語るように、先進技術のあくなき開発と追求にある。
 中でも目を引くのは、最新鋭の設備に基づく海上工事だ。日本では唯一とされるSEP(Self Elevating Platform)と呼ばれる、甲板が昇降する作業台船を自社で数隻保有し、海上での浚渫工事や基礎杭工事を得意としている。
 また一方では、陸上工事にも力を注ぎ、事業内容のバランスに配慮している。地盤改良のくい打ち工事や河川修繕工事などを手がけ、実績は豊富だ。礒野社長は「先を見すえて新規分野を開拓することは大切だが、既存事業で確固とした経営基盤を確保して、新旧事業の両立が重要」と強調する。
 同社は環境に配慮した経営にもいち早く取り組んでいる。平成19年12月にISO14001の認証を取得したのをはじめ、施工では省エネルギー型の装置を積極的に導入しているほか、スクラップの分別やアイドリングストップの徹底など環境負荷の低減に努めている。「こうした取り組みを通じて、施工品質の向上やコストの削減、施工現場のクリーン化など経営面にプラスに作用しています」と、礒野社長は環境経営のメリットを述べている。当然ながら工事施主の評価は高く、厳しい業界の中で安定した受注の獲得にもつながっている。また、SEPの優れた技術力が認められたことから、平成22年度には「西宮市優良事業所顕彰」を受賞した。

海上工事で培った技術を環境ビジネスに活かす


第一建設機工株式会社

 海上工事での傑出した技術を活かして、第一建設機工がめざしているのが環境ビジネスの確立だ。約10年前から洋上に風力発電機を設置する事業を模索してきた。
 従来、日本では風力発電機を陸上に設置することが多かった。しかし、世界的にみると、風力発電の先進国であるデンマークをはじめとして、年間を通じて安定した風を期待できる洋上に設置するのが一般的となっている。
 近年、日本でも洋上設置に向けた動きが出ている。その一つが新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が進める「洋上風力発電システム実証実験」である。千葉県の銚子沖約3キロに直径約90メートルの大型風車を据え付け、洋上風力発電の可能性を実証する取り組みである。国内では、これまで海岸線など陸地に近い洋上に風車を設置する例はあったものの、沖合での本格的な風力発電は初めての試みとなる。
 この中で、第一建設機工は洋上に風車を設置する工事を担当することになっている。これまで北海道でSEP船による風車の設置工事を手がけた実績が買われた。現在、プロジェクトのために外洋での施工が可能な大型SEP「くろしお」を建造中だ。これは最大800トンの資材の吊り上げが可能なクレーンを備えた作業台船で、洋上の工事現場まで基礎の杭や風車本体などの建築資材を運ぶとともに、台船を海底に固定することで設置工事を行うことができる。外洋対応型SEPとしては日本初の建造という。
「東日本大震災の影響でプロジェクトの進行が遅れるかもしれませんが、中長期的に見て洋上風力発電が重要であるのは間違いなく、事業としての可能性は大きいと考えています。国内だけでなく東南アジアなどでの案件も相談を受けていて、いずれは海外での事業に挑戦していきたいですね」
 礒野社長の環境ビジネスにかける夢は大きく膨らんでいる。

会社概要
第一建設機工株式会社
代表取締役社長:礒野雅文
資本金:4,800万円
従業員数:25名
創業:1918(大正7)年
設立:1952(昭和27)年
本社:兵庫県西宮市今津港町2番30号
TEL. 0798-22-3301(代表)