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株式会社布引礦泉所

一世紀以上、六甲山系の鉱泉水を守り続け、環境にやさしい清涼飲料水づくりを追求 株式会社布引礦泉所

創業以来、布引の井戸からの鉱泉水を原料に使用


株式会社布引礦泉所

現在、販売中のナチュラル・ミネラルウォーター「神戸ウォーター 六甲山の名水」の瓶ラベル。天然の湧水をそのままボトル詰めした。有名なバー、ホテルなどで重用されている。

 明治時代、六甲山系の周辺では良質の鉱泉水が採取されたことから、著名な炭酸水メーカーがいくつも誕生している。そのうちの一社が、1899(明治32)年の創業で110年以上の歴史を誇る株式会社布引礦泉所だ。当時、川崎造船所(現在の川崎重工業)を設立した川崎正蔵が設立した会社である。戦前は「ダイヤモンド」ブランドの高級サイダーとして広く名が知られ、日本国内だけでなく、中国や朝鮮半島まで広く輸出された時期があった。
 現在、同社では、1914年から販売を続けている炭酸飲料「ダイヤモンド レモン」をはじめ、炭酸水やミネラルウォーターなどの製造・販売を行っている。近年、地ビールに次いで「地サイダー」がブームとなっているのを背景に、「ダイヤモンド レモン」があらためて脚光を浴びている。
 創業以来、原料の水はJR新神戸駅近くにある、布引山麓の湧出井戸から採水。専用のタンクローリーで本社内にある西宮工場に運んで製品に使用している。同社社長の石井恭子氏によると、「この一帯は古くから銘水どころとして有名です。ミネラル分が豊富に含まれる水が何よりの自慢」とのこと。それだけに水の品質検査を定期的に行い、井戸周辺地域の環境保全に努めるなど、「銘水」の保護に長年にわたって尽力してきた。

何度も再利用が可能な瓶パッケージへのこだわり


株式会社布引礦泉所

創業当時のブランド名「布引タンサン」の瓶ラベル。布引で採水した天然鉱泉に炭酸を加えた製品。ラベルは変わったものの、「ヌノビキタンサン」は今なお販売されている。

 飲料業界はペットボトルやアルミ缶が全盛の時代にあって、同社では今なおガラス瓶がパッケージの中心を占めている。空き瓶の回収や洗浄には手間がかかるものの、「当社のガラス瓶は平均して何十回も再使用している」ことから、環境面で負荷の少ないパッケージといえるだろう。
 早くから空き瓶のリサイクルに力を入れてきたことから、現在、回収率は「100%に近い」そうだ。瓶の洗浄水は西宮工場内の地下からくみ上げた清浄な水を使用し、洗浄に用いた排水は浄化槽できれいにした後、排水するというように、周辺環境へは特に配慮している。また、瓶の洗浄時、洗い流した紙製のラベルや、瓶を収める段ボール箱などは業者に委託してリサイクルに回している。
 東日本大震災以降、節電対策が大きな課題であることから、2011年にデマンドコントローラーを工場内に導入した。これによって、コストの節約とともに電力消費量の節約という面で環境負荷の低減をめざしている。
「商品や季節によって消費する電力の需要が大きく変動します。コントローラーを入れたことで、デマンドが高くなると警報で知らせてくれるため、電力消費量が突出することがなくなりました。また、環境対策に対する意識が高まったと思います」
 一世紀以上にわたって、六甲山系がもたらす鉱泉水をはじめとして天然由来の原料にこだわり、飲料水を作り続けている布引礦泉所。石井社長は「これからも布引の水源など自然の恵みを大切にし、水源・資材・商品がそれぞれ循環している中の一翼であると捉えて、環境にやさしい企業活動を続けていきたい」と語っている。

会社概要
株式会社 布引礦泉所

  • 代表取締役社長:石井恭子
  • 資本金:1,000万円
  • 従業員数:15名(2012年9月現在)
  • 創業:1899(明治32)年
  • 設立:1910(明治43)年
  • 所在地:西宮市津門綾羽町8番15号
  • TEL:0798-35-1313(代表)