加藤産業株式会社

食品産業CO2削減大賞で優良賞を受賞
平成22年度、加藤産業は「食品産業CO2削減大賞(主催:株式会社日本総合研究所(農林水産省補助事業))」において優良賞を受賞した。同社が進めてきた「照明設備省エネルギー化」の取り組みが評価されたことによるものだ。
同社は食品卸売業を主軸に、消費者によく知られている「カンピー」ブランドのジャムの製造やフルーツ缶詰の取り扱いのほか、乾物などの加工も手掛ける。全国各地に営業拠点や50カ所近い物流センターを設置しており、これら施設のエネルギー消費は決して小さくない。そこで、施設の照明に着目し、従来の水銀灯から「高効率蛍光灯」や「セラミックメタルハライドランプ」への取り替えを実施。照明設備の省エネ率は従来比約50%で、物流センター全体では従来比10?30%もの電力使用量を削減した。
また、平成21年に新設・稼働した大阪の南港流通センターは、太陽光発電設備や先端物流機器を備えた環境配慮型施設。電力使用量の5?10%を太陽光発電で供給している。
ISO14001認証をグループ会社にも
同社の環境活動は、平成15年に大きく前進した。環境経営の推進を明確にして環境管理部を設置し、ISO14001認証の取得にチャレンジした。具体的には、環境マネジメントシステムの運用に不可欠な組織体制を構築し、生産・物流・オフィス各拠点が一体となって取り組める社内環境を整備。「強くて優しい会社」というビジョンのもとに環境方針を打ち出し、「地球温暖化対応」「省資源・循環型社会推進」「グリーン購入推進」「環境コミュニケーション推進」という4つの重点テーマを掲げた。
平成16年に本社が認証を取得して以来、各地の事業所やグループ会社でも同様の取り組みを進めており、認証を得た事業所は全国54カ所(平成23年3月現在)に拡大している。また、温暖化防止のための国民運動「チャレンジ25キャンペーン」への登録・活動参加など、この数年で環境活動は新たな展開を見せている。
「ものづくり」の分野でも、環境負荷の低減に取り組み、容器の軽量化・簡易化にも配慮し、詰め替え用の簡易容器入りジャムの販売もしている。
環境活動と地域貢献を一体的に推進
西宮浜の加工場では、毎年、近隣小学校の工場見学を受け入れている。その一環として環境学習を実施しており、「ごみの分別」や「リサイクル」をテーマに、事業所での取り組みを紹介している。
社員ボランティアによる本社周辺の清掃活動にも積極的だ。昨年、国土交通省近畿地方整備局等と「ボランティア・サポート・プログラム」に関する協定を締結し、活動エリアに「この道はわたしたちがきれいにしています」と書いたサインボードが設置されました。地域清掃を支援する同社では、社員ボランティアの参加人数に応じて賛助金を拠出。賛助金は「KATOグリーンウッド基金」として積み立てられ、毎年、福祉団体や国際協力機関などへの寄付に活用されている。グローバルな視野での環境活動と地域貢献との一体的な取り組みを通して、同社では「さらに環境に優しい事業活動を進めたい」としている。
加藤産業株式会社
- 代表取締役社長:加藤和弥
- 資本金:59億3,405万円
- 従業員数:1,006人
- 本社:西宮市松原町9番20号
- TEL:0798-33-7650