セミナーイベント

中左

検定

中右

貸会議室のご案内

会館へのアクセス

事業計画

【平成30年度 事業計画】

Ⅰ.基本的な考え方

1.社会経済情勢
 世界に目を向けるとアメリカ経済は堅調さを維持し、ヨーロッパ経済も緩やかに回復しつつある。また、中国経済についても高成長から安定成長へと軟着陸に向かっており、世界経済全体としては当初の予想を上回る安定した動きとなっている。こうした状況を受け、わが国経済も回復に向けて着実に前進している。輸出や生産の持ち直しが続くとともに、個人消費や民間設備投資についても持ち直すなど民需が改善し、経済の好循環が実現しつつある。しかし持続的な成長を定着させるためには、一層の構造改革の推進とサプライサイド政策の実行が重要なものになっている。
 こうした中、中小・小規模事業者にとって人手不足の問題は深刻化、顕在化しつつあり、この解消には、女性、高齢者、外国人など多様な人材の確保をはじめ、ICTなどを活用した生産性向上の取り組みが必要不可欠で、中小企業の生産性向上なしには、わが国の成長はあり得ないと言っても過言ではない。また、経営者の高齢化に伴い事業承継の問題も発現しており、全国の商工会議所が総力を挙げて事業承継税制の抜本拡充を求めて政府・与党へ働きかけた結果、平成30年度税制改正において商工会議所の意見が多く盛り込まれた抜本拡充が実現した。
 このほかにも商工会議所が取り組むべき課題は山積しているが、「中小企業の課題解決がわが国経済の成長に直結するものである。」との考えのもとに、中小・小規模事業者の経営を支え、事業発展に向けた前向きな挑戦を後押しすることにより、地域を活気づけ、地域創生の原動力につなげる。
2.本商工会議所の状況
 平成29年に本商工会議所は創立75周年を迎えたが、これを契機にこれまでの「輝くひとづくり、ものづくり、まちづくり」に「ことづくり」を加え、「輝くひとづくり、ものづくり、ことづくり、まちづくり」のスローガンのもと、地域の中小・小規模事業者がそれぞれのライフステージ(創業・成長・成熟・承継)で抱える様々な経営課題に対し、きめ細かな伴走型支援に取り組むとともに、魅力あふれる活力ある地域づくりに引き続き積極的に取り組まなければならない。
 また、27年12月に計画期間を5年とした「経営発達支援計画」が経済産業大臣から認定されたが、30年度はこの計画期間の中間年として、これまで以上に中小・小規模事業者の課題を自らの課題として捉え、これら事業者の持続的発展を支援する「個社支援」、活動の場である地域の活性化を目指す「面的支援」について、西宮市をはじめ各関係機関と十分な連携のもとに積極的な推進を図る。
 さらに、29年7月に本商工会議所は大手前大学と「包括連携に関する協定」を締結した。この協定はまちづくりに関すること、人材育成に関すること、西宮ブランドづくりに関すること、産業の振興及び活性化に関することなど7項目について連携及び協力し、社会的資源の活用及び人的資源の交流を図り、地域経済、教育・研究に係る幅広い分野で相互に協力しながら、地域社会の発展及び人材育成に取り組むとしている。これまで企業と大学が個別の案件で連携してきた事例は少なくないが、「包括連携に関する協定」を締結したのは市内9大学としては初めてである。本商工会議所としてはこの協定にとどまることなく、他の大学との協定締結についても模索し、産学連携の一層の推進に努める。
 西宮市では現在、「第5次西宮市総合計画」や総合計画と連動させて「第3次西宮市産業振興計画」の策定を進めている。また、積年の課題であった「(仮称)西宮市産業振興条例」についても制定に向けた作業が順調に進んでいる。これらの計画や条例は31年4月からのスタートが予定されているが、本商工会議所はこれらの計画策定などに積極的に参画し、本商工会議所の意見などが適切に反映されるよう働きかける。
3.平成30年度の取り組み
 平成30年度は、28年11月からスタートした第27期の中間年にあたり、「第27期西宮商工会議所運営大綱」をフル回転させていかなければならない。このため29年度に実施した事業、施策についてPDCAサイクルに基づく評価、検証を行い、改善や改革を図ったうえで次の施策、事業につなげることが重要である。また、特定課題として取り組んできた西宮商工会館の課題についても一定の方向が示されたことにより、新たな局面を迎えることになる。一方、西宮市でも「第5次西宮市総合計画」「第3次西宮市産業振興計画」「(仮称)西宮市産業振興条例」の策定や制定に向けた取り組みが着実に推進されている。また、本商工会議所においても「中期行動計画」を策定する。
 こうしたことから、30年度を新時代の幕開けに備えた準備期間として捉え、本商工会議所はその立場や役割を改めて認識したうえで、「未来を拓く商工会議所」として地域経済の発展に全力を挙げて取り組む。
 (1) 中小企業を元気にする活動の強化
 商工会議所が中小・小規模事業者を対象として実施する経営・金融・税務に関する相談・指導を中心とする経営改善普及事業などは、いずれも地域経済の振興、発展にとって不可欠であり、国が掲げる地方創生実現のための「中核」をなす取り組みの一つである。今後も引き続き、経営指導員などによる伴走型支援を実施し、相談体制の強化を図るとともに高度かつ専門的な課題に対しては、各種専門家と連携し個別相談会や専門家派遣事業などに取り組む。
 事業者数が減少傾向にある中、創業人材の育成を図り新たな都市型産業を創出するため、創業支援事業についても積極的に実施する。また、小規模企業基本法、改正小規模支援法に基づき、中小・小規模事業者が積極的に事業を展開し持続的発展が遂げられるよう、経営発達支援計画に基づく施策、事業を推進する。
 環境経営の基本となる環境マネジメントシステムの取得を支援するとともに、事業者の生産、物流などの省エネルギー化やエコオフィス化を支援する。さらに、各事業者の職場環境の維持改善を図ることにより、業務能率の効率化を推進するため5S活動などの支援を行う。
 平成31年10月に予定されている消費税率の引上げや軽減税率の導入に向けて、中小・小規模事業者が円滑に対応できるよう、税理士・中小企業診断士など様々な分野の専門家と連携を図りながら、軽減税率制度や価格転嫁対策(消費税転嫁対策特別措置法等)に関する支援を行う。
 このほか、「包括連携に関する協定」を締結した大手前大学をはじめ、市内大学との産学連携による新技術の研究開発、新事業の創出を図る。
 また、経済産業省が推奨する健康経営の普及に努め、事業者が従業員の健康に配慮することが、経営面においても大きな効果を生み出す可能性があることを啓発する。併せて、本商工会議所においても事務局の健康経営を実施する。
 (2)地域経済を元気にする活動の強化
 市内の商業集積の魅力を高めるため、地域の飲食店などが組織的に実施する事業や若手経営者を中心とした事業活動を支援するなど、商店街、まちなかの活性化を図る。
 西宮にある魅力的な地域資源(自然環境、風土、歴史、文化など)を産業活動に結びつけた観光振興に取り組むとともに、西宮の産業特性を活かし、日本酒をはじめ、食分野における観光資源を「西宮ブランド」として情報発信するなど、地域産業の活性化に努める。また、本年7月に兵庫県が「県政150周年」を迎えることから、このことを冠した事業を実施することにより、兵庫県民としての誇りと祝意を表す。
 (3)組織財政基盤の強化
 地域で唯一の総合経済団体として、商工会議所は多くの事業者からの信頼を得られる存在でなければならない。そのためには経営指導員などによる会員事業所への接触や巡回指導を徹底させることが不可欠である。30年度については、少なくとも年1回以上の経営指導員などによる会員接触や巡回指導を実施することにより、会員ニーズの的確な把握に努めるとともに退会防止や未収会費の減少に取り組む。
 また、根幹事業である部会、委員会活動については、セミナーや施設見学会への参加、商工会議所との意見交換や会員間の交流など活性化を図り、会員メリットが感じられる取り組みを推進する。
 このほか、幅広い会員サービスをアピールすることにより会員数の拡大を図るとともに、商工会議所の収入の根幹となる会費収入の増収を目指す。また、国、県、市の補助金など特定財源や検定事業収入、会館運営収入や共済事業収入など自主財源の増収にも努め、組織財政基盤の強化を図る。
 (4)特定課題への対応
①(仮称)産業振興基本条例の制定
 中小・小規模事業者が持続的に発展するとともに、意欲ある事業者が成長していくためには自助努力はもとより、事業者を地域全体で育て支援していくことが重要である。併せて小規模支援法の改正により、事業者による事業計画の策定を商工会議所が支援し、その着実なフォローアップを行う伴走型支援体制を構築するなど、自治体や地域の金融機関等と連携して、事業者の意欲ある取り組みを支援する体制を整備していかなければならない。このため、予てより西宮市に対し「(仮称)西宮市産業振興条例」の制定を求めてきたが、現在、産業振興審議会において活発な議論が行われており、30年中の制定、31年度施行を目指す。
②新西宮商工会館建設の検討
 平成28年度に設置した「西宮商工会館あり方検討特別委員会」において、7回にわたり委員会を開催し様々な視点から議論した結果、29年度末に「コンパクトで効率的(機能的)であることを基本とする新商工会館を現在地の櫨塚町に整備する。」という結論を得た。この結論について議員総会で承認を得たため、次の検討組織である「(仮称)新西宮商工会館建設検討特別委員会」を立ち上げ、「基本計画」の策定に入る。策定には専門家の力も借りながら、1年余りをかけて成案を得るよう努め、「基本計画」がまとまった段階で、改めて新商工会館建設の是非について判断する。
③中期行動計画の策定
 西宮市では平成31年度からスタートする「第5次西宮市総合計画」及び「第3次西宮市産業振興計画」を策定すべく鋭意作業を続けている。本商工会議所においても、これら西宮市の計画策定と並行して、これまでに取り組んできた施策、事業を評価、検証し、本商工会議所の将来の運営指針となる「中期行動計画」を策定する。
 この計画は、31年度を初年度とする5年計画とするが、スローガンである「輝くひとづくり、ものづくり、ことづくり、まちづくり」を基本に、「個社支援」と「面的支援」を推進する事業をはじめ、事務局の資質向上などを目指した取り組みを盛り込む。本商工会議所の「中期行動計画」と、西宮市の諸計画などとが車の両輪となって地域経済の発展を目指す。

Ⅱ.主要施策、事業の概要

1.企業力の強化〔中小企業を元気にする活動の強化〕
 (1) 経営発達支援事業の実施
①経営状況の分析
②事業計画の策定・実施の支援
 (2) 中小・小規模事業者など経営支援事業の推進
  • ①経営指導員による経営改善普及事業の伴走型支援の強化
  • ②経営技術など、専門家派遣と専門家による個別相談の実施
  • ③兵庫県よろず支援拠点サテライト相談場所設置による相談機能の強化(*)
  • ④西宮市と連携したものづくり企業活性化の支援
  • ⑤小規模事業者経営改善資金(マル経)融資制度の普及、推薦及び各種融資制度の利用の促進
  • ⑥地域金融機関との連携の強化
  • ⑦近畿経済産業局や西宮市、経営革新等認定支援機関などと連携したものづくり補助金など補助金・助成金の説明会、個別相談会の開催
  • ⑧経済産業省関連の小規模事業者持続化補助金、ものづくり補助金などの事業採択及び運用の支援
  • ⑨「経営革新認定企業(兵庫県)」の取得の支援
  • ⑩消費税率改正及び軽減税率の導入に伴う相談の強化、セミナーなどの実施
  • ⑪緊急時企業継続計画(BCP)の策定支援をはじめ事業承継など経営課題解決への取り組みの支援
  • ⑫「エコアクション21」の認証取得支援をはじめ環境経営などの取り組みの支援
  • ⑬後継者育成塾の開催
 (3) 販路開拓の支援
  • ①阪神間4商工会議所連携事業の実施
  • ②新商品開発の支援(西宮ギフトセレクション開発事業)
  • ③ITセミナーの実施
  • ④事業者の販路開拓の支援
  • ⑤にしのみや産業フェア(あまがさき産業フェアとの連携)への出展の支援(*)
  • ⑥全国高等学校野球選手権大会100回記念大会の記念商品開発の支援(*)
 (4) 起業家の発掘と若手経営者の育成
  • ①起業塾、経営者塾の開催
  • ②創業計画策定などの伴走型支援の実施
  • ③各種金融機関などとの連携の強化
  • ④「西宮ビジネスイノベーションサポーターズネット(N-bis)」の拡充
 (5) 環境経営への取り組みによるエコタウンづくりの推進
  • ①中小企業に対する環境経営支援事業の実施
  •  ・環境経営などセミナーの開催
  •  ・省エネ診断の実施
  •  ・環境マネジメントシステム取得の支援
  •  ・エコドライブ導入の支援
  •  ・5S活動導入の支援
  • ②エコタウンづくり推進特別委員会の開催
 (6) 雇用対策と人材育成の支援
  • ①事業所の人材採用の支援
  •  ・若年者への市内企業の周知活動の実施(*)
  • ②人材育成事業の実施
  •  ・西宮地区雇用対策協議会との連携事業の実施(新入社員研修など)
  •  ・階層別・職務別研修の実施
  •  ・働き方改革と生産性向上の支援(*)
  •  ・事業承継のための組織改革などの支援(*)
  • ③労務問題に関するセミナーや個別相談会の実施
 (7)産学連携事業の推進
  • ①大手前大学との包括連携事業の推進(*)
  • ②その他の市内大学との連携事業の推進及び支援(*)
 (8)健康経営への取り組みの支援
  • ①健康経営の啓発と支援(*)
  • ②事業者が実施する健康診断の支援(*)
2.地域力の強化〔地域経済を元気にする活動の強化〕
 (1) 商店街・まちなかの活性化の推進
①西宮市商店市場連盟との連携
②地域イベント「バル」の支援
③西宮市・兵庫県の「空き店舗等活用・活性化事業」の活用
 (2)都市型観光振興事業の推進
①西宮市、西宮観光協会と連携した都市型観光の推進
②第22回西宮酒ぐらルネサンスと食フェアの開催
③西宮の日本酒振興プロジェクト事業の実施
 ・にしのみや日本酒学校の開催
④西宮ブランド発信事業の推進
 ・西宮和菓子ブランド発信事業の実施
 ・第19回西宮洋菓子園遊会の開催
⑤西宮洋菓子研究会の支援
⑥異業種交流活性化支援事業の推進
3.組織力の強化〔組織財政基盤の強化〕
 (1) 組織財政基盤及び情報発信力の強化
①議員総会などの開催
②会員加入促進の強化
 ・3000会員の回復
 ・未訪問会員への訪問の強化
③部会・委員会活動のさらなる活性化
④マスメディアへの情報提供の推進
⑤青年部活動・女性会活動の支援
 ・県内女性会交流会の開催(*)
⑥所報及びホームページなどの広報活動の充実
⑦人材育成・高齢者活用の推進
 ・職員の能力、資質及びモラールの向上
⑧関係機関との連携
 ・日本商工会議所・関西商工会議所連合会・兵庫県商工会議所連合会などとの連携
⑨「市民に拓かれた商工会議所」の推進
 ・賀詞交歓会の開催
 ・社会貢献活動の推進
 ・国際交流活動の推進
⑩「ことづくり」事業などの実施
 ・「ことづくり」啓発セミナーの実施
 ・「(仮称)西宮マイスター認定制度」の構築
 (2)会員事業所へのサービスの充実
①西宮商工会館の運営
②会員サービス事業の推進
 ・成人病総合検診、定期健康診断事業の実施
 ・GSI事業所コード(JAN企業コード)の登録
 ・貿易証明書の発行
 ・労働保険事務の代行
③福祉共済事業の実施
 ・生命共済(くすのき共済)、特定退職共済制度など各種共済制度の推進
 (3)技術・技能の検定
①珠算検定・珠算競技大会の実施
②日本商工会議所、東京商工会議所検定試験の実施
 (4)意見・要望活動の推進
①各部会・委員会活動、巡回などを通じての会員の意見集約
②国・兵庫県・西宮市などへの政策要望・意見の具申
③兵庫県・西宮市幹部と正副会頭との懇談会の開催

(注記) (*)は新規及び拡充の施策、事業を表す