特集記事(インタビュー) 本物を語る

パラフィンで作る西洋ろうそくとは違い、植物性の蝋で作られるのが和ろうそく。その特徴の一つは、炎のゆらぎ!!「風がなくても、炎が揺らぎます。炎の表情が変わるんです。それはまるでろうそくが語りかけてくれているように感じられます。」
一度に100本のろうそくが出来る木型に、手で静かに蝋を流し込み自然に冷やし固めて作る型流しろうそくが唯一の大量生産。お店の奥では『清浄生掛け』という手法の、手で少しずつ櫨の蝋を塗り重ねて作るろうそくも生まれていく。「その日の天気や蝋の性質によって乾き方などが微妙に変わります。蝋を溶かしているすり鉢に手を浸しながら蝋と会話します。」蝋を手に付け、それを塗り付けていくかすかな音だけが流れる。
「和ろうそくの業界も守りたいんです。」と新しい試みの、絵ろうそくに文字をいれた『ろうそく手紙』が出来た。四季折々の花などに彩られた絵ろうそくに亡くなった方への想いの文字が添えられている。和ろうそくの炎の揺らぎがご先祖様へと心をつないでくれる。