初代会長対談

初代会長対談の様子をご紹介します

対談:初代会長 浅尾 文昭 氏 × 西宮商工会議所 青年部 平山 昭吾

創設について

平山この度、西宮商工会議所青年部が30周年を迎えるに当たりまして、記念式典と記念事業を開催する運びとなります。また、記念誌の発行もしたいと考えており、このような対談の場を設けさせて頂きました。お時間を頂きまして、ありがとうございます。
まずは、浅尾先輩が西宮商工会議所青年部を設立された当時のことをお聞きかせください。

浅尾もう30年以上前だけど、設立する年の2~3年前から青年部を作らないかと商工会議所の方から言われ続けていました。日本商工会議所に青年部ができた関係で、日本各地の商工会議所にも青年部を作ろうと、そういう流れだったんだよね。そして、ちょうど私が西宮青年会議所(JC)を卒業した1年後かな、その当時の専務理事から「浅尾さん、商工会議所の青年部を作りたいから協力してくれ」と言われました。
しかし、実は私は反対でした。
もともと西宮青年会議所(JC)があり、西宮青年会議所の以前の名前は西宮青年商工会議所だったんです。商工会議所が青年会議所を作ったようなもので、同じ青年会が二つになったらややこしいじゃないかということで、「そういうものは作らなくてもいいんじゃないですか」と1度か2度は断っていました。
たぶん日本商工会議所からいろんな話もあったと思うし、どうしても商工会議所青年部を作るということで、その当時、ちょうど我々の親の世代が60後半から70ぐらいになる時期で、「そろそろ自分たちの後の世代が若者同士仲良くできるような会があったらいいな」と思っていたのかもしれませんが、私は別に作らなくてもいいと考えていましたね。
そうこうしていると、青年部をつくる1年か2年前に、浜口君と三日月建設の坂本君がウチの事務所に来て「商工会議所青年部をつくりたいから、ぜひ浅尾先輩に初代会長としてやってほしい」と言ってくれて。
そこまで言われたら仕方ないと腹をくくった記憶があります。
そして、創設時のメンバーは青年会議所のOBと現役、そして商工会議所が主催していた商い塾に所属する人たちがほとんどでした。
しかし、この商い塾のメンバーと青年会議所のメンバーを融合させうまくやっていくのは大変でした。

当時の苦労

平山商店街の店主さんや2代目が多い商い塾と、企業経営者が多い青年会議所では、会議の時間帯を決めるのも難しかったでしょうね。

浅尾そうそう、我々は会議の時間を19:00開始で希望したものの、商店の人たちはその時間帯は仕事の真っ最中なので21:00を希望すると。これは我々にしたら「えーっ!?」となりましたね。
21:00といえば我々からしたらやりたくない時間帯でしたからね。

平山もう仕上がっている(楽しくお酒を飲んでいる)時間帯ですもんね(笑)

浅尾そうそう。それで、間を取って20:00会議開始とかでやってました。
でも、みんな仲良くしなければならないので、会議はそこそこでいいから一緒に晩飯を食べて仲良くなる場をつくろうとしていました。場をつくらないと何もできないので。以前は商工会議所の隣に焼肉屋があったので、そこによく入り浸ってましたね。
とにかく、商店街の店主と企業経営者では考え方が少し異なっていたのですが、ほどよく混ぜることができれば、西宮にとってちょうどよくなるのではないか。
例えるならサラダドレッシングのように、水と油でも振ったらうまいドレッシングになるように、みんなで仲良く協力していけたら、何か面白いことができるようになるのではないかというように考えていました。

平山ご苦労されていたんですね。

浅尾いやいや、飲むことばっかりでしたよ(笑)

平山私も先輩からよく言い聞かされてが、「商工会議所青年部はあまり形式に則ったことばかりにこだわるのではなく、気の合う仲間をつくるための団体であれ」ということでした。今もそこは守っていこうという気持ちで活動しています。

浅尾特に気を付けたのが、気長に行きましょうということでした。
やはり、みんなプライドを持っていましたからね。

青年部に期待すること

平山今後の西宮商工会議所青年部に期待することを教えてください。
浅尾初代会長としては、青年部にどうあってほしいとか、地域経済に若手としてどう取り組んでほしいとか、親会との関わりとか、今後商工会議所本体の議員候補になるように育ってほしいとか、そういった期待があればお聞きしたいと思います。

浅尾いやぁ、今の現役は本当にようやってるなぁと思います、感心するくらい。
私だったら、こんなことはできないなぁと思っています。こんなことを言ってはよくないかもしれませんが、他団体よりも地に足のついた、しっかりした事業を行っていると思います。
これからもっともっと拡大して、商工会議所を中心として裾野を広げ、西宮の中小零細企業の2世3世4世の子ども達が集まるような、魅力ある場をつくっていってほしいです。そうなると、現在西宮は住宅や文教都市だけではなく、商業も盛んな街となっていくのではないかと思っています。

平山最後になりますが、これからの青年部に描く未来像など何かあれば教えてください。

浅尾本当に、よくやっていると思うからあまりありませんが、勉強会は必要だと思います。
知識には、惜しまずに予算を使った方がいいと思います。せっかくこういった会に入ったのだから、一人で勉強するよりも複数人で集まっていい話を聞くなど何かやった方がいいのではないかな。興味のあることを見つけて役員で会議し、今のメンバーはどういうところに興味があるのか、どういうところに悩んでいるのかということを吸い上げて、そういうことについて導いてあげられるような勉強会を年に2~3回は開催するといいと思います。
創業の人もいると思いますが、2世3世の人であれば親御さんが安心するのではないでしょうか。きちんと商工会議所青年部で勉強してるんだと思って。
まぁ、自身の研鑽ができるような、そのような会になってほしいです。私は見守るだけですね。困ったことがあったら相談にきてください。

平山貴重なお話しをありがとうございました。